2014年9月6日土曜日

『嫌われる勇気』 感想とレビュー


このエントリーをはてなブックマークに追加


嫌われる勇気』を読みました。インパクト重視と思われるタイトルにあまり良い印象はなかったのですが、かなり売れているようなので食わず嫌いせずに読んでおこうかと。

アドラー心理学というものに触れるのは初めてで、色々と新鮮でした。この本自体は、哲人が青年の説得に使用する例や、それによって青年が説得されていく様子などに違和感を感じてしまいそれほど面白いとは思わなかったのですが、アドラー心理学について自体はまた何かの機会に別の本でも読んでみようと思います。

『目的論』という考え方

未来を変えられる、と考えるための思考方法としては有用だと思うのですが、納得はできない、という印象です。読み終わった後でも、現在の状態の原因は過去にある、トラウマは存在する、という考えは変わりません。その上で、過去の事を言っていても仕方ないから何とかして乗り越えようよう、というスタンスの方がしっくりきます。

まぁ『目的論』についてあまりよく理解できていないので、別の本を読んだ時にでもまた考えてみようと思います。

以下、この本の内容のメモを少し。

アドラー心理学が掲げる目標

  • 行動面の目標
    • 自立すること
    • 社会と調和して暮らせること
  • 心理面の目標
    • わたしには能力がある、という意識
    • 人々はわたしの仲間である、という意識

人生のタスク

  • 仕事のタスク
  • 交友のタスク
  • 愛のタスク

承認欲求の否定と課題の分離

よく言われていることで、アドラー心理学に限った話ではないと思いますが。
あなたにできるのは「自分の信じる最善の道を選ぶこと」、それだけです。一方で、その選択について他者がどのような評価を下すのか。これは他者の課題であって、あなたにはどうにもできない話です。
他者から嫌われることを恐れず、承認されないかもしれないというコストを支払わないかぎり、自分の生き方を貫くことはできない。つまり自由になれないのです。
「他者からどう見られているか」ばかりを気にかける生き方こそ、「わたし」にしか関心を持たない自己中心的なライフスタイルなのです。

0 件のコメント:

コメントを投稿