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2015年1月1日木曜日

『Xerox Xerox Xerox Xerox』 感想とレビュー


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ビル・ゲイツが賞賛し、ここで無料で公開されている、『Business Adventures』の Xerox の章を読んでみました。

以下、内容の簡単なまとめと感想です。


Xerox がコピー機の開発に挑戦し、財政難・技術的課題に苦しみながらも最終的には製品開発に成功して市場を席巻するまでと、その後大企業として行った企業活動などについて、40ページ程でまとめられています。

面白かったのは、著作権侵害の急増、マスターデータから必要に応じて必要なページのみを印刷する図書館が生まれるのではという考え、出版業界における全員が読者であるとともに著者になれる時代の到来への恐怖、などといった、現代のインターネットや電子本などにそのまま当てはめられるような話題があったところです。当時の Xerox のコピー機のインパクトの大きさを示しているような気がしますね。

ちなみに、著作権侵害については、多くのコピー機メーカーが、今まで認められていた手書きによるコピーの発展形にすぎないという立場をとっていたのに対し、Xerox は無断コピーは禁止するべきという立場を取っていたそうです。Xerox が、出版や教育関係の企業を買収していたことも無関係ではないと思いますが、そもそもそういう企業を買収していて、コピー機が売れれば良い、という思想に囚われていないということが他の企業と異なる点なのかもしれません。

また、Xerox が、急激な発展を遂げた後、利益の多くの教育や慈善活動に寄付していた、という点も興味深いです。国連の報道活動への出資には多くの反対意見(アメリカでは国連に対して不信感を持っている方々もおり、ある企業が反対活動を扇動していました)が、結局は正しい判断だった、と振り返られています。

最後に、その辺りについての当事者のコメントを一部引用。
The corporation cannot refuse to take a stand on public issues of major concern.
 (...) world coöperation is our business, because without it there might be no world and there fore no business.
You can’t just be bland, or you throw away your influence. But you can’t take a stand on every major issue, either. 


可能性を信じ苦境に耐えて成功した一方で、成功の要因については偶然が大きい(セレニウムの使用がキーとなったが、セレニウムが良いとわかったのは実験的な成果で理論的な背景があるわけではない)、という、成功のための必要条件(十分条件ではない)と成功後の理想的な姿勢を示した一章なのでないかと思います。

無料なので、興味があれば読んでみるとよいでしょう。

2014年11月23日日曜日

『Being Mortal』 感想とレビュー


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Being Mortal: Medicine and What Matters in the End』を読みました。
"Old age is continuous series of losses."
この一文の引用だけで若干憂鬱になりますが、いつかは死ぬ、immortal(不死)ではない人間として、どうやって最後の時を生きて、どうやって死を迎えようか、というちょっと重い本です。

医療施設の話、筆者が関わった患者の話、筆者自身の父親の話などを通して、自分の親だったら、自分自身だったら、といろいろなことを考えさせられました。

まだまだ考えはまとまりませんが、読んでみて良かったです。
あまり上手くまとめられる気がしないので、内容については特に気に留めている点に触れるだけにとどめておきます。本では、他にも、緩和医療、医療コスト、コミュニティなどいろいろな話題に触れています。

安全と長生きが最優先事項か


病院や施設は、お年寄りの安全(と組織としての効率)を第一に考えた運営がなされているが、それが当人達にとって最善なのか、プライバシーも生きる目的も奪われた状態で管理されて長生きすることが幸せなのか、という問題提起。
"It just isn't home"

At home, you decide how you spend your time, how you share your space, and how you manage your possessions. Away from home, you don't.

治療とリスク、トレードオフ


医療技術は大きく発展したが、それでも治療できない、もしくは治療できる可能性が低い病気はある。また、治療行為にはリスクや副作用も存在する。難しいことではあるが、自分(もしくは家族)が何を大事に思うかと照らしあわせて、どのような可能性のために、どのようなリスクなら受け入れられるか、を考える必要がある、という問いかけ。
What are your fears and what are your hopes? What are the trade-offs you are willing to make and not willing to make?

2014年11月8日土曜日

『Race Against The Machine』 感想とレビュー


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Race Against The Machine: How the Digital Revolution is Accelerating Innovation, Driving Productivity, and Irreversibly Transforming Employment and the Economy(サブタイトル長!)を読みました。いつか買って放置してしまっていたものを Kindle Voyage 購入をきっかけに再発見して読んだのですが、かなり良かったです。

コンピュータ技術の向上がどれだけ生産性に大きなインパクトを与えているか、という説明と、その結果、機械・テクノロジーが人間の労働機会はどんどん奪われている、という現状について書かれています。

コンピュータ技術は、他のあらゆる産業で使用されているため、その発展の影響力は非常に大きい、ということがよく理解できました。

問題として印象的な点は、現在の労働需要がU字型になってきていて、中間レベルの知識階級の仕事がどんどんコンピュータに取って代わられているという点です。U 字型の上の方はコンピュータによる自動化・ルール化がまだできていない職業、下の方は工場の工員など手作業を伴うような職業なわけですが、自分はまさにその中間層辺りにいる気がするので、危機感を覚えざるを得ません。

社会としての対応策としては、テクノロジーを敵として競うのではなく、テクノロジーを上手く用いて生産性を上げられるようにする、つまり compete against machines ではなく compete with machines ということで、起業(労働機会の創出)方法を含めた教育策の改善を挙げられています。

とりあえず、個人としては、コンピュータが取って代わることのできない領域の知識・経験を身につけ、U字型の労働需要の上を目指すという方向になるのではないかと思いますが、なかなか厳しい道ではあります。

ちなみに、生産性が上がることで「そもそも働かなくてもよくなるのでは?」という考えについては、仕事によってもたらされる、社会に貢献しているという実感は重要であり、「働きたくても働けない状況と、働かないという選択ができる状況は異なる」としてフランクリン・ルーズベルトの以下の言葉を引用されています。
(...) Demoralization caused by vast unemployment is our greatest extravagance. Morally, it is the greatest menace to our social order.
 この辺りは、現在における、退職された方の生きがいについての問題が広がる感じですね。


いろいろ考えさせられる良い本でした。

2014年10月25日土曜日

『Big Little Lies』 感想


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久々に洋書の小説を読みました。Big Little Lies。サンプルを Kindle に送ろうとしたら間違って購入をしてしまったのですが、せっかくなのでと読み進めて、そのまま読了。最近の洋書小説の安さを考えると少し高い買い物だった気がしますが、とりあえず楽しめたので何よりでした。

3人の、子供を持つ女性を主人公に、家庭内暴力、離婚と再婚、子育て、シングルマザーなどの話題に触れながら、Trivia Night というイベントで起こる事件に向けて物語が進みます。

構成が面白かったですね。章の間などに挟まる登場人物の会話から、Trivia Night というイベントで何らかの悲劇が起こることが初めの方でわかるのですが具体的に何が起こったかはそこではわかりません。そして物語の章立てが 「Trivia Night の何ヶ月前」 という形で進んでいくので、どんな悲劇が起こるんだろう?と想像しながらカウントダウンを進めるような感覚でした。

実際に起こった事件は、悲劇ではあるものの、良くも悪くも妥当な感じで刺激は少なかったのですが、そこに至るまでの、人間関係や心理描写を楽しました。

英語的にも、よくわからない言い回しは少なく読みやすかったです。

同じ作者の本をまた読みたいかと尋ねられれば、「面白かったけど、作者買いするほどではないかな」、というライン。ひとまず次の作家を探そうと思いますが、機会があれば買うかもしれませんね。

2014年8月21日木曜日

本 : 『Show Your Work!』 感想とレビュー


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Show Your Work!: 10 Ways to Share Your Creativity and Get Discovered

Steal Like an Artist』 が良かったので、同作者の本を読んでみました。セルフプロモーションの代替方法(?)として、自分と自分の作品を世の中に知ってもらうためにはどうしていけば良いか、がテーマとなっています。『Steal Like an Artist』 が他の人から影響を受けよう、という本なのに対して、この本は他の人に影響を与えるには、という立ち位置で、対象読者は、基本的に何か創作活動、モノ作りに関わっている人。

ここでの work は作品だけでなく、その制作のプロセスも含めており、
以下のような内容を肉付けして語っている感じです。

Show your work するべき理由

  • 自分自身と自分の作品に触れてもらえる機会が増える
    • 興味を持ってもらえるかもしれない
    • フィードバックや教えを貰えるかもしれない
  • 誰かの参考になるかもしれない
    • 初心者の試行錯誤の記録などは、同じ悩みを持つ初心者にとってエキスパートの教えよりも役に立つことがある

Show your work する際の注意

  • 自分の名前をクリーンに保つ
    • スパムのような share は行わない
    • 誰かに不快感を抱かせる可能性のあるものの share 範囲には注意する
  • 批判を気にしすぎない

正直なところ『Steal like an artist』ほどはピンと来ませんでしたが、それでも良い本だったと思います。

以下、ハイライトした箇所の一部と自分のコメントです。
Be so good they can't ignore you
冒頭で、コメディアン Steve Margin のこの言葉を引用しつつ、もしあなたが本当に良い作品を作ることに集中していれば、いずれ他の人があなたのところにくるでしょう、しかし、そのためにはあなた(とあなたの作品)は見つけられる状態にある必要があります、と続きます。兎にも角にも、良いものを作るということが前提になるということです。(最初から優れた作品を作れる必要はなく、上達のためのプロセスの一環として、Share your work しよう、という流れになります。)
Mediocrity is, however, still on the spectrum (of creative work); you can move from mediocre to good in increments. The real gap is between doing nothing and doing something. 
凡庸も創作であり、本当の境目は何かするか、何もしないか、ということです。
まったくもってその通りですね。
If you give away everything you have, you are left with nothing. This forces you to look, to be aware, to replenish.... Somehow the more you give away, the more comes back to you.
Share すると次に Share するものを探すようになる、という好循環が発生するという感じでしょうか。
Work is never finished, only abandoned." - Paul Valery
『終わりーなどーはないーさ、終わらーせるーことはでーきるけどー』みたいな。

2014年8月12日火曜日

本 : 『The Art of Failure』 感想とレビュー : なぜゲームをプレイするのか


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The Art of Failure: An Essay on the Pain of Playing Video Games
人はなぜゲームをするのか、というテーマについて、ゲームと現実の違い、失敗がもたらすもの、悲劇を題材にした小説・映画とゲームにおける悲劇の違いに触れながら、筆者の考えが書かれています。少し小難しく理屈っぽいのですが、最後まで興味深く読めました。

気になった内容を引用しながら、考えたことをメモしておきます。

Apparently, games give us a license to engage in conflicts, to prevent others from achieving their goals. When playing a game, a number of actions that would regularly be awkward and rude are recast as pleasant and sociable.
(どうやら、ゲームは、闘争に興じ、他人が目的を達成することを妨害する許可を与えるようだ。ゲームをプレイしている時、普段なら奇妙で失礼と思われる数々の行動が、愉快で社会的とみなされる。)
ある活動がゲームかゲームでないかを定義づける指標の一つと言えそうです。対戦型のゲームはもちろんのこと、シングルプレイのゲームでは、ゲームデザイナは、プレイヤーにある程度の失敗を経験させようとゲームをデザインします。逆に言えば、目的を達成することを妨害するものが何もなければ、それはゲームとは言えないのかもしれません(少なくとも面白くはないでしょう。少し失敗した後クリアしたプレイヤーの方が、全く失敗せずにクリアしたプレイヤーよりもゲームを高く評価した、という研究結果もあるそうです)。「そこに山があるから」的な考え方で、「そこに障害があるから」ゲームをプレイしクリアしたいと思うというのは、優越感を求める本能のように思います。

To play a game is to make an emotional gamble: we invest time and self-esteem in the hope that it will pay off.
(ゲームをプレイすることは、時間と自尊心を投資し、感情を賭けたギャンブルをすることです。)
「自分にはこれができるはず」と考えてプレイし、実際に達成することで自信を得る(失敗すれば自信を失う)、という端的で分かりやすい考え方だと思います。スマホを中心とした誰でもできるゲームの普及、スキルではなく費やした時間に対してリターンを提供する傾向は、投資のリスクを極力低くする方向に進んでいる結果とも言えます。

Where novels and movies concern the personal limitations and self-doubt of others, games have to do with our actual limitation and self-doubts.
(小説や映画が他人の限界や自己不信を扱っているのに対して、ゲームは私たち自身の限界や自己不信に関わっています。)
小説や映画などの、自分のコントロールが全く及ばない媒体とは違い、ゲームでは自分のコントロールが及ぶからこそ、その中でも失敗や悲劇がより自分自身と密接に感じられるということです。RPG のような、最終的にゲームのストーリーにプレイヤーの行動が縛られている物語だとしても、没入感の違いは体験の質を異なるものにしていると思います。最後に挙げる「主人公が死ぬゲーム」にも関係する洞察です。

Self-Defeating behavior is well-tested - but generally unproductive - way to avoid being measured by a task.
(自滅的な行動は、良く知られている - けれども生産的ではない - タスクによって測定されることを避ける方法です)
失敗の原因が能力の不足に起因すると思いたくないがために、テスト前にわざと勉強しなかったり、前日に飲み会に参加したりする、という行動は広くに見られるようです。「きちんと準備すれば、本気を出せば」という可能性を自分に残しておきたい、という心理ですね。

ただ、ゲームでは「自滅的な行動」を追求することが游びの幅を広げることがあるので、必ずしも悪いことではないとされています。例えば、マリオで極力コインと採らず、敵を倒さずクリアすることを目指す、というのも、ゲーム上で用意された「スコア」という指標からは低い評価となりますが、遊びとしては面白いものになるのかもしれません。この辺りも、ゲームと非ゲームの分かれ目を考える参考になりそうです。

Three Kinds of Fairness, Three Paths to Success : Skill, Chance, Labor
節のタイトルだけの切り抜きですが、ここではゲームは何に対して報酬を与えるのか、という話で、以下の三つの要素を上げています。

スキル : プレイヤー自身の操作・思考能力
チャンス : 運(サイコロの出目など)
労力 : 費やした時間(ゲーム内キャラクターのレベル上げなど)

それぞれ同じジャンルでも大分違うとは思いますが、アクションゲームは「スキル >> チャンス > 労力」、RPG は「労力 >= スキル >= チャンス」、多くのコレクション系のスマホゲームは「労力 >> チャンス >> スキル」といった感じでしょうか。ゲームは自尊心を賭けたギャンブルだ、という話を上の方で上げましたが、スキルに重きを置いたゲームほど、リスクは高いと言えるでしょう。労力に重きを置いたゲームは「実際の能力よりも、ただ時間を費やすことに価値があるという価値観は間違っている」といった観点から批判の対象となることがしばしばありますが、個人的にはゲームが何に報酬を与えようとどうでも良い気がします。システムに納得できないゲームはプレイしなければ良いだけです。

主人公(操作キャラクター)が死ぬことでクリアとなるゲーム
短い引用を持ってくることが難しかったものの、興味深いテーマなので日本語で大枠の題材だけ書き留めていおきます。

主人公が死ぬ小説・映画は多々ありますが、主人公が死ぬゲームというのはあまり多くありません。特に、主人公が苦しみ、絶望して死ぬというはなかなかないでしょう。プレイヤーと主人の結びつきが他の媒体と比べて強すぎるために、主人公の絶望をプレイヤーにとってのエンターテインメントとして昇華できないようです。VR の発達と合わせて、これからいろいろな表現の探求が進むのではないでしょうか?楽しみです。


2014年8月11日月曜日

Kindle 洋書オススメまとめ(とりあえず11冊):2015/1/2 追記


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自分用の「再読したいリスト」を兼ねて、Kindle で読める、広くおすすめできそうな洋書のまとめを。

とりあえずトップ10くらいを、という気持ちでオールジャンルで10冊選びました。→ 2015/1/2 1冊追加で 11冊に。

ジャンル混ぜこぜなので、掲載順に特に意味はありません。
英語の難しさ、のようなものも特に考慮していませんが、読みにくかったと感じた本は挙げていないのである程度洋書を読んだ事がある方なら大丈夫かと。

今回あげたオススメリストに入っている作品はありませんでしたが、洋書含む Kindle オーナーライブラリのオススメはこちら



Thinking, Fast and Slow
ノーベル経済学賞を受賞したカーネマン博士の著書。行動経済学などに興味がある人にはもちろんおすすめですが、この本は、経済学というよりも心理学の本なので万人向け。人間の直感的選択に、どのようなバイアスがかかっているか、直感が思考にどのような影響を与えているかなどが、身近な例を豊富に挙げて説明されています。読んだことがない人は是非。安いのも魅力的です。唯一の難点は、かなり長いので読みきるにはなかなか時間がかかることでしょうか。



Leadership and Self-Deception: Getting out of the Box
自分の小さな「箱」から脱出する方法の原著。自分が自己啓発系の本で一冊一番のおすすめを選ぶとすればこれですかね。内容が良いことはもちろん、文章も会話形式でとても読みやすいです。



Steal Like an Artist: 10 Things Nobody Told You About Being Creative
良いものを見つけて、どんどん真似ていこう、という本です。適度な長さと、説教っぽくない軽快で前向きな文章が、繰り返し読み返すのにとても良いです。生き方とかそういう面でも参考になるので、創作活動をしない人にもオススメ。ブログに書いたページはこちら


Moonwalking with Einstein: The Art and Science of Remembering Everything
暗記の世界大会を題材に、暗記術や記憶障害に触れながら人間の記憶のメカニズムなどを解説している本です。著者自身のアメリカの暗記大会への挑戦(そして優勝!)への物語という側面の面白さと、脳と記憶のメカニズムを解説した科学系の読み物としての面白さを兼ね備えています。著者が習得した(もしくはしようとした)暗記法についてももちろん書かれているので、興味があれば実際に練習してみるとより楽しめるのではないかと思います。私は Major System という記憶法を覚えてみましたが、中々使える機会はあります(覚えるためにAndroidアプリ作りました)。(ちなみに邦訳は『ごく平凡な記憶力の私が1年で全米記憶力チャンピオンになれた理由』。Ther Art and Science of... と比べると、なんとも言えない感じですね。Kindle 版はありませんでした。)



Moneyball: The Art of Winning an Unfair Game
野球への興味はさほど持っておらず、データの活用という方面への興味で読んだのですが、とても面白かったです。直感をデータで補完する、というのは野球のスカウト、スポーツに限る話ではありませんから、ビジネス系の読み物としてオススメです。よくは知らないのですが、映画化もされたとか。


Spark!: How exercise will improve the performance of your brain
運動がどのように脳の発達、老化防止にどのように影響を与えるか、という本です。運動のモチベーションアップにおすすめ。医学的な用語は多いものの、文法的な難しさはあまり感じませんでした。こういう単語が難しい本では Kindle の辞書の便利さが際立ちますね。日本語版(脳を鍛えるには運動しかない!最新科学でわかった脳細胞の増やし方)もかなり好評のようですが、原著であれば同じ内容が250円以下で買えてしまうので原著がお買い得。ブログに書いたページはこちら



More Than Good Intentions: Improving the Ways the World's Poor Borrow, Save, Farm, Learn, and Stay Healthy
「良いことをしたい、しよう」という意志を、どうすれば効果的に結果に結び付けられるか、という研究・調査を題材にした本です。貧困、教育、購買、結婚などを具体的なテーマとして、実際に行われた政策やその効果を例にだしながらどのような方法に効果があったか、などがまとめられています。一昔前に話題になったマイクロファンディング系の話もあります。個人的な目標を達成するための作戦を練るにも参考になるでしょう。



The Willpower Instinct: How Self-Control Works, Why It Matters, and What You Can Doto Get More of It
個人的な目標を達成するための心理学を学ぶ、という点では上の本よりもこちらの本の方が有名でしょうか。挙げられるエピソードも個人的な内容が多く、実践的なアドバイスが多いです。『意志力』が限りあるリソースであり、どのような状況下で減るか、回復するにはどうすれば良いのか、という知識を身につけておくことは、時折意識できれば日常生活に有用なのではと思います。
(ところで、この記事を書いている時に初めて、『スタンフォードの自分を変える教室』がこの本の訳書である事を知りました。全く別の本だと思っていましたが、邦訳のタイトルというのは中々わかりにくいですね。)



Twisted: The Collected Stories of Jeffery Deaver
「リンカーン・ライム」シリーズで有名なジェフリー・ディーヴァーのミステリー系短篇集。英語で小説というのはビジネス書や How-to 本と比較すると読解の難易度が上がるので、短篇集くらいが個人的にはちょうどよいです。そして、この短篇集の作品はどれもあっと驚くどんでん返しがあり、とてもクオリティが高いと思います。「リンカーン・ライム」シリーズのようなグロい感じの事件もないので、ミステリー好きの方には是非。続編『More Twisted: Collected Stories, Vol. II: 2』も面白いですが、個人的には一作目のこちらの方がお気に入りでおすすめ。『Triangle』がマイベストです。



The Art of Game Design: A book of lenses
ゲームデザインに関する本です。面白いゲームを作るためのチェックリストのような内容で、ゲームの内容について項目から、開発・ビジネスに関する項目まで包括的にカバーされており、ゲーム制作やゲーム業界に興味を持っている人なら学べることはとても多いと思います。また、何かの活動について『ゲーミフィケーション』を考える場合にも参考になると思うので、ゲームそのものを作るわけではない人にもオススメです。



Being Mortal: Medicine and What Matters in the End
紹介記事はこちら。医師である著者が、患者や自分の父親が死にいたるまでの経験をもとに、医療政策や個人が親や自分の死についてどう向き合うべきか、を語った本です。話題が話題だけに軽い気持ちで読めるものではないのですが、読む価値のある本だったと思います。



以上です。今回の11冊に入らなかったオススメの洋書は、またの機会に書こうと思います。
洋書含む Kindle オーナーライブラリのオススメはこちら

2014年7月31日木曜日

本 : 『Steal Like an artist』 感想とレビュー


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クリエイティブの授業 STEAL LIKE AN ARTIST "君がつくるべきもの"をつくれるようになるために
(Kindle版は洋書のみ:Steal Like an Artist: 10 Things Nobody Told You About Being Creative。自分はこちらを読みましたが、難しい言い回しなどはなく、すごく読みやすかったです。)

とても良い本でした。自分が良いと思ったもの、好きなものから影響を受けた結果が自分自身や自分の作品になるんだ、だからいろいろ探そう、というお話。
You are, in fact, a mashup of what you chose to let into your life. You are the sum of influences. (...) We are shaped and fashioned by what we love.
創作以外の、生き方的な面でも参考になるので、軽く読める自己啓発本としても良いと思います。例えば7つの習慣などは正しすぎて少し重く、そうは言っても…と感じる面もあるのですが、好きなもの、尊敬できる人を真似よう、というやり方であればできる気が、やりたいと思える気がします。

印象的だった言葉を幾つか引用。訳は適当に自分で書いているので、雰囲気だけつかんで頂ければ。
if you copy from one author, it's plagiarism, but if you copy from many, it's research
(一人の著者からコピーしたらそれは盗用だが、たくさんからコピーすればそれは研究だ)
 たくさんの人の生き方を真似すれば、それが自分自身だ、とも言えます。
You don't like to look like your heroes. you want to see like you heros.
(ヒーローのように見えたいんじゃない。ヒーローのように見たいんだ。)
あの人だったらどう考えるんだろう、と考え続けるということ。
If you have two or three real passions, don't feel like you have to pick and choose between them. Don't discard. Keep all your passions in your life. (...) "Let them talk to each other. Something will begin to happen."
(本当に好きなことが2つか3つあるなら、どれかを選ばなくてはいけないなんて思う必要はない。捨てちゃダメだ。すべての情熱を持って生きるべきだ。(...) きっと何かが起こり始める。)
なにかを諦めて一つのことに専念するべき、という考え方もありますが、自分はこちらの考え方が好きです。好きなものがたくさんあるって良いことですよね。



全体の文量も長すぎず、一つ一つのメッセージの区切りが短いので読み返すにもちょうど良い感じです。おすすめ。

2014年7月29日火曜日

本 : 『The Functional Art』 感想とレビュー


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The Functional Art: An introduction to information graphics and visualization を読みました。インフォグラフィックスを広い範囲で解説している本で、インフォグラフィックスのそもそもの目的(示したい情報を明確にする事であって、単純化することではないし、もちろん装飾することでもない)や、どういう時にどういう図を使うべきか(値の比較をしたいなら、ほとんど常に棒グラフが優れている。円の面積や色の濃さによる表現は比較には向かない)などから、人がどのように視覚を認識しているかなどを扱っています。

個人的には 80 点くらい。こういう系統の他の本は特に読んだことがないので、なんとなくの採点です。こういう領域に興味があるのであれば、一読して損はしないと思いますが、あまり興味がなさそうな人に「これ面白いよ、勉強になるよ」と言って薦めるほどではない、という感じです。

Part 1 が、 foundation という事で、インフォグラフィックスとビジュアリゼーションの基礎や考え方の紹介です。もともとこの辺りが知ってみたかったので勉強になりました。結構理屈っぽいので、自分でインフォグラフィックスを作りたい、と思って読む人にとっては少しまどろっこしいかもしれませんが、いろいろ引用されていて、よく考えられて書かれている気がします。

Part 2 の cognition パートの、視覚と脳に関する話は、その辺りの知識がなかったけど興味があった、という人にとっては良いのかもしれません。Part 1 で紹介されている、どういう時にどういう図を使うべきか、どういう図がわかりやすいか、などの裏付けといった意味合いの気もするので、興味がなければ読み飛ばしても問題ない気がします。自分は他の本でこういう話は読んだ事があったので、軽く読み飛ばしました。

Part 3 は practice という事で、著者が扱ったプロジェクトについて。Part 1 の復習といった感じです。

Part 4 はインタビュー。

こうして振り返ると、Part 1 と Part 3 だけ切り出して、コンパクトにしてもう少し値段が手軽になっていればもっと良かったような気がします。Part 2 も Part 4 も価値がないわけではないのですが、削って安くできるならそうして欲しかったです。

3行まとめ

  • 伝えたいメッセージからインフォグラフィックスを作る。グラフィックス(見た目)を先行させない
  • インフォグラフィックスは情報を単純化するのではなく明確にする
  • 見る人の知性を信頼する

2014年5月5日月曜日

Kindle オーナーライブラリー おすすめ本まとめ(洋書含む)+検索方法


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※ 2015/11/23 : 記載先を移転しました。新しい方はこちら
新しい本の追記もしておりますので、リンク先の方をご参照下さい。

Kindle オーナーライブラリで借りて読んだことのある本の感想をまとめます。

おすすめの本には☆をつけていますので、借りたい本が決まらない、という場合の参考にどうぞ。


参考情報:Kindle オーナーライブラリ対象本の検索方法


PCでは、検索バーのカテゴリを『Kindle本』に設定し、検索キーワードに『プライム対象』とつけることで検索できます。任意のキーワードを追加して検索して絞り込むことができます。


Kindle オーナーライブラリー対象本:人気順へのリンク


それでは、以下がオーナーライブラリ本のリストです。順不同で、洋書は下の方にまとめています。


☆ 人生はワンチャンス!- 「仕事」も「遊び」も楽しくなる65の方法


犬かわいいです犬。格言集のような本です。パラパラ眺めるタイプの本なので、あまり Kindle PW 向きではありませんが、十分読めます。Fire 系のタブレットを持っていれば、そちらで読んだほうがよいかもしれません。

読んでみて気に入ったら、紙媒体の方を購入して、玄関やトイレ、冷蔵庫、職場のブースなどに貼ったりすることをおすすめします。

ちなみに猫のほうはオーナーライブラリ対象外でした。


☆ 完訳 7つの習慣 人格主義の回復


自己啓発系の本の大御所です。

自分は原著の25周年記念版の方(オーナーライブラリ対象で下の洋書のリストに掲載)を読んだので、この本を読んだというわけではないのですが、内容的におすすめできる事に変わりはないと思いますのでこちらにも乗せておきます。


☆ マッチ箱の脳(AI)―使える人工知能のお話


AI の万人向けな入門書です。
広く浅く AI 技術全般を紹介しているので、技術の詳細に興味が無い人でも楽しめるのではないかと思います。


ウェアラブルは何を変えるのか?


腕時計型やメガネ型といった身に付けるタイプのデバイスに関する本です。スマートフォンの普及速度を考えると、ウェアラブルデバイスもどこかで一気に来るでしょうか。Android Wear と iWatch の辺りで流れは来るでしょうか。楽しみです。

(追記) Android Wear, Apple Watch のデザインや値段を見ると、しばらくまだ波は来そうにないなぁ、と思う今日このごろ。技術的には Google Glass のほうが気になるところです。


☆ 「Chikirinの日記」の育て方


『Chikirin の日記』という有名ブログの著者が、どのような考えをもってブログを運営してきたかを綴った本です。

そのブログ自体を読んだことはなかったのですが、名前だけは聞いたことがありました。ブログに知名度があるというのはそれだけで凄いことだと思い読んでみることにしましたが、とても納得できる内容でした。

真似をすればアクセス数が稼げる、という類の本ではなく、どんなことを、どうしてやってきたかを説明されています。「行動の記録ではなく思考の記録として日記をつける」という考え方は、倣っていきたいと思っています。おすすめ。


コンサルタントの読書術 確実に成果につながる戦略的読書のススメ


「成果を出す」、「何かを身につける」ための読書に関する本です。自分は本を読む事自体が好きだったりもするので、あまりアウトプットには重きを置いてはいないのですが、読み物として。


ゲームとゲーミフィケーションのあいだで 〈人間と情報〉の関係はいかに更新されてきたか (PLANETS ほぼ惑コレクション for Kindle)


テーマは『情報技術の発展による「人間」像の更新』ということで、ソーシャルゲーム、エンターテイメント、メディアなど、色々な話題についてケームクリエーター水口哲也さんと、ゲーム研究者井上明人さんが語られています。

ページ数は短く、丁寧に読んでも30分程度で読める分量ですが、読みやすく、かつ内容は濃く多岐にわたっていて、借りてよかったと思います。もう少し詳しい内容についてはこちらのブログ記事に書いたので、よろしければ参考にどうぞ。


PLANETS vol.7


ゲームの歴史と展望、ゲームクリエイターのインタビュー、ゲーム批評に関する本です。

インタビューを除くと、↑ の『ゲームとゲーミフィケーションのあいだで』よりも重く、理屈っぽいです。万人向けというには少し堅く、読みにくい感じがあるかもしれませんが、ページ数は多く、興味が有る人にとってはコストパフォーマンスの高い Kindle オーナーライブラリ対象本です。

ただしそれなりのページ数がゲーム制作会社の簡単な紹介に使われていたりもします。

詳しい内容は Amazon の内容紹介を参照ください。その上で興味がある章があれば、借りてみるとよいのではないかと思います。


☆ LIFE PACKING 未来を生きるためのモノと知恵


著者の方の必需品紹介本です。写真中心で、30分くらいもあれば目を通せます。Paper White で読むと少し文字が小さいですが、十分読める範囲です。

情報量という意味でのコストパフォーマンスはあまり高くないものの、個性のある必需品を眺めた後で、自分にとっての必需品はなんだろう、と考えるタネになったので、借りてよかったと思います。

こちらのブログ記事に感想を書きましたので、よろしければ参考にどうぞ。

ちなみに著者の高城剛さんは KDPアワード (Kindle Direct Publishing アワードを受賞されています。


まんがで身につく 孫子の兵法


評価が高かった + 元値が高かったので、期待をこめて手を出したのですが…残念ながらあまり面白いとは思えませんでした。漫画の進行と共に孫子の言葉が紹介される、それだけの本です。昔読んだ進研ゼミの勧誘の漫画を思い起こしました。それくらいの期待値で臨んでおけばよかったのかもしれません。

また、これは内容とは関係がないのですが、Voyage、Paper White で読むとルビが潰れてほとんど読めないので注意が必要です。


仕事は楽しいかね? / 仕事は楽しいかね?2


結構有名な本で、Kindle 版ではなく紙媒体で読んだことがあります。
舞台はアメリカ、時代も少し前の環境でストーリー仕立てで話が進むので、少し理解、納得し難い部分もありますが、一読してみるのは良いかと思います。


知的な英語のすすめ


独特の文体が読みにくく感じましたが、参考になる情報もありました。
1つのポイント毎に見出しがあるので、ぱらぱらページを送って行って、気になる項目を拾い読みすれば良いと思います。





以下洋書。


ちなみに洋書は Amazon.com ではオーナーライブラリ対象でも .co.jp では対象外、ということがありえるので、.com を使ってタイトルを探す場合は少し注意が必要です。


☆ The 7 Habits of Highly Effective People: Powerful Lessons in Personal Change (25th Anniversary Edition)


自己啓発系の本の原点とも言えるような非常に有名な本です。

自己啓発系の本が嫌いな人も、既に自分のバイブルと言える自己啓発本を見つけられた方でも一度は読んでおくと良い本だと思います。

自己啓発系の本は比較的わかりやすい、読みやすい英語で書かれているので、洋書の入門としても良いと思います。


☆ Hooked: How to Build Habit-Forming Products


習慣的に使われる製品・サービスを作るにはどうするか、という本です。

日本語訳も出ているようですが、残念ながらKindle オーナーライブラリの対象ではないようです(Hooked ハマるしかけ 使われつづけるサービスを生み出す[心理学]×[デザイン]の新ルール)。

Amazon.com の方では 250以上のレビューがついて平均 4.5以上。長さも程よく、読みやすい本でした。製品・サービスを作ることはない、という人でも、何かを習慣づけるにはどうすれば良いかを考えたり、なぜ Twitter 流行っているのか、などを理解するのに良い本だと思います。


Lose the Gluten, Lose your Gut. Ditch the Grain, Save your Brainr-22">


主食を減らして健康になろう、という系統の本です。日本語では『主食をやめると健康になる』が類似かと。

しばらく主食を減らす事を実践したことがありますが(少しだけ、例えば夜は米を食べない等)、それほどお腹が空くことはなかったです。その分を別の料理でカロリーを補おうとすると、費用と手間がかかるのが若干の難点ではありました。


The Art of Mental Training - A Guide to Performance Excellence


メンタルトレーニングに関する本です。著者の肩書は Peak Performance Coach とのこと。

こういう、ちょっと気になる、くらいの本も、ただで読めるなら、ととりあえず読んでみよう、という感じで手を出せるのが Kindle オーナーライブラリの良い所です。.com の方では 200件くらい評価がついて、星4以上でした。.


☆ Scrum: a Breathtakingly Brief and Agile Introduction


ソフトウェア開発等で用いられる、スクラムという開発手法について簡潔にわかりやすく紹介しています。

購入しても 100円くらいなので、スクラムに興味があればこの本は購入してしまって、他の本をオーナーライブラリーで取得した方がよいかもしれません。よくまとまっていて読み返すのにも適しており、買って損はしないと思います(私は購入済みです)。


Age of Context: Mobile, Sensors, Data and the Future of Privacy


いろいろなセンサーで集積、学習したデータからコンテクスト(文脈)を理解し、適切なタイミングでユーザの望んだ情報を提供する技術が世の中をどう変えていくか、というお話の本です。

ある程度技術系のニュースを追っている人にとっては、目新しい話やはっとするような洞察はあまりないと思いますが、よくまとまっています。.com の方では 240件くらいの評価がついて星4以上と高評価のようです。


The Complete "Peanuts" Volume 1: 1950 to 1952 (The Complete Peanuts) (English Edition)


ピーナッツというタイトルよりも、スヌーピーが出てくる漫画、といったほうが通りが良いですかね。
ボリュームはたっぷり 350 ページくらい。
ちょっと Kindle (Voyage や Paper White) ではサイズ的に読みにくいのが難点なので、大きめの Fire タブレットをお持ちならばより良いかもしれません。



以上です。 オーナーライブラリ対象外の洋書おすすめはこちら

2014年5月4日日曜日

書評:『Spark!: How exercise will improve the performance of your brain』 感想とレビュー


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Spark!: How exercise will improve the performance of your brainを読み終わりました。
(日本語版は脳を鍛えるには運動しかない!最新科学でわかった脳細胞の増やし方

理系のための運動のススメといった本です。(理系というか、理屈っぽいというか。)
「運動が体にいい事はわかってるんだけど仕事忙しいし他の趣味にも時間使いたいし…」と、運動の優先度を下げてしまいがちだったのですが、頭(脳)にも良い影響がある、というのは強い動機付けになりますね。

概要

運動(特に有酸素運動)が脳に与える良い影響についての科学的な説明と実例の紹介です。章毎に学習機能、ストレス、不安、鬱、注意欠陥障害、ホルモンの変化(女性向け)、加齢について触れ、最終章で鍛錬方法のまとめ。

章ごとにおおよそ独立しているので、興味のある事柄 + 最終章の鍛錬方法に進んで問題ないです。学習、ストレス、加齢の章が万人向けでおすすめ。

3行まとめ

  • 植物に脳はない。脳は運動(自分の体を動かす)能力のためできた
  • 運動は脳に新しいニューロンの生成を促すので学習効果を高める
    • ただし、新しいニューロンは使わないと死んでしまうので運動だけすればニューロンが増えていって頭がよくなるわけではない
  • 運動はストレスや不安を軽減するホルモンを分泌させる

感想

脳医学的な話に関してはまぁ読み終わってみるとあまり覚えてはいられないものですが、それでも読んでおくと結論への納得度に違いがあるというものです。一読の価値はあります。


ちなみにこの記事を書いている時点で、Kindle だと日本語版が約2000円に対して原著が約250円。医学的な専門用語が多いことは少しネックですが、勉強と思って原著を読んでみるのもおすすめです。(わからない専門用語は日本語でもわからないのでそんなに問題ないかと。)